なぜか貯めたいのに貯まらないあなたに、最も堅実な方法である個人年金の魅力をご紹介します。貯蓄の選択肢として年金保険を知っておいて損はありません。
まず、年金保険に契約をすると口座から勝手にお金が落ちます。電気代もスマホ代もほとんど銀行口座から自動的に引き落とされていると思います。年金保険もその中に紛れ込ませるのです。不思議なことに使えるお金があれば、それを全て使ってしまうので、使えるお金自体を減らせばいいのです。
そもそも年金保険とは民間の生命保険会社が販売している積み立て型の保険のことです。満期になれば毎年決まったお金が返ってきます。年金保険の魅力に「節税」があります。"個人年金保険料控除"といって、年金保険の保険料に応じて所得税と住民税が軽減できる制度があります。
税金が軽減できる金額はその世帯の所得と家族構成によってかなり差があります。所得から控除できる額は所得税については最大4万円、住民税で最大2万8千円なので、還付される額は数千円~数万円にもなります。
サラリーマンであれば年末調整の時に申告をしてください。記入欄に必要事項を記載して提出をするだけです。必要事項は毎年保険会社から9月~11月にかけてハガキが届くので、それを見て書けば大丈夫です。年末調整に間に合わなかったり忘れていたとしても大丈夫です。ご自身で確定申告を行えます。自営業の方の場合も確定申告の際に所定の欄に記入して計算をするだけです。
年金保険だったら何でも個人年金保険料控除の対象かというと、そうではありません。
条件1
契約者と被保険者が同じ人か、配偶者であること。そして被保険者が年金の受取人になること。つまり子供のために年金かけても対象にはならないのです。
条件2
保険料を支払う期間は10年以上必要です。さらに年金の受け取り開始が60歳以上で受け取り期間は10年以上であること。つまり本当に老後のための積み立てしか認めてくれないということです。
この個人年金、銀行などの積み立てと大きく違うところがあります。それは、加入してから一定期間は解約しても元本割れするということです。したがって仮に毎月1万円ずつ支払い、2年後に解約をしたとても解約返戻金は24万円もありません。一定期間とは被保険者の年齢や払い込み期間によって違うのですが、最低10年は元本割れすると考えてください。
しかし、これは貯めるためのメリットでもあります。解約して損をするなら、頑張って続けようと思うはず。そもそもお金を貯めようと思っているのだから、すぐに解約したら意味がなくなります。
年金受取時の税金
個人年金に限らず、保険の年金受け取りは「雑所得」として所得税がかかります。年金を年金として受け取らず、一括で受け取った場合は「一時所得」といって、払った保険料と受け取った一時金の差額50万円まで非課税という恩恵が受けられるのです。雑所得も一時所得も他の所得と合わせて税金を計算するので、他の所得が低い場合には特に有利です。払込期間中に解約した場合も一時所得となり、非課税枠を使えます。
参考:預金などの税金
定期預金などは利息に対して所得税15%住民税5%の源泉分離課税をされます。したがって100円増えてももらえるのは80円です。
保険料の払い込みが不要になるという特約が自動付帯している会社もあります。オプションで付けることが可能となっている会社もあります。不慮の事故などで働けなくなった時に、年金の保険料を払い続けるのは困難ですよね。そのための特約です。ただ、この特約が付くと、やはり利回りは若干悪くなります。
ちなみに、死亡時については今まで払いこんできた保険料相当分が保険として支払われるので、損をすることはありません。
本気で、老後のためにお金を貯めるならすごくお勧めです!近い将来のために貯めるためではありませんので注意を。